個人開発者。ここでは個人でwebサイトを作成して公開している人たちのことを言いますが、個人開発者達はあくまで個人なので1人でやることが多岐に渡ります。
多岐に渡る中で「サイト改善」をするのももちろん重要で、「ぼくがかんがえたさいきょうのシステム」をどれだけの人が使って、どれだけの人が使いやすいと思ってるのかが気になり始めました(私も個人開発者の一人です)。それを判断する指標が欲しくてGoogleアナリティクスを活用したアクセス解析で改善しようとしたのですが、全く分からず、以下の書籍を購入してみました。
Googleアナリティクス アクセス解析完全ガイド ユニバーサルアナリティクス対応版
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と、購入したのが2015年の10月。ずいぶん間が空きましたが、今ではある程度の知識が溜まったので噛み砕いてまとめた文章を公開して見ようと思います。
前置きすると「アクセス解析の楽しさ」を理解すれば習得は速いです。例えば @mirakui さんが何かの登壇者だった時に言った「アクセスログを見て404エラーが出たのを見た時に、誰かがアクセス出来なかったんだと思える事がインフラエンジニアの適正がある」というようなことを言っていたと記憶しているのですが(違っていたら申し訳ない) アクセス時のデータを見て「だれが」「どこから」「何をしたか」を想像して楽しいと思えることができれば、あとは自然と試したり調べたりで深い知識を得られるようになります。そのための土台の知識になればと思います。
目的
アナリティクスに強くなってサイト改善に役立てる
画面ぽちぽちなので完璧テキスト化が難しい & これやれば絶対改善できるってのが無い
(設定者が何が効果があるのか考える必要がある)
なので、基本的な部分や用語、使い方や考え方の部分を共有する程度に。
これ理解しておけばググればなんとかなるんじゃないかな、程度の情報
アナリティクスを設定してしばらくデータが取得出来た状態を対象としています。
アナリティクスを表示してみる
[アナリティクス] -> ログイン -> 閲覧したいサイトのビューのクリック -> レポート表示
(アナリティクス画面のアップデートで遷移方法は変わってるかも?)
この画面が表示される
このアナリティクス画面は私が yatteiki.fm というpodcastをやっていて、その公開ページになります。podcastを聞くサイトのanalyticsデータは特殊なので、普通のブログやwebサイトとは比べられない部分もありますが、analyticsの解説ぐらいには使えます。ちなみにpodcastアプリからのmp3ダウンロード数はanalyticsでは集計していません。
最初に見た時は「なんか解らんがデータとれてるっぽい」でした。
基本の7つの指標
この部分の解説
- セッション
- アクセスの事、1人がアクセスして3ページ見ても1セッション
- ただしサイトを離れて一定時間後(30分程度?)にアクセスすると2セッション
- セッションがアナリティクスの基本的な指標になる
- アクセスの事、1人がアクセスして3ページ見ても1セッション
- ユーザー
- 何人訪れたか
- ページビュー数
- ページの表示回数
- ページ/セッション
- 1セッションが平均して何ページ見たか
- そのサイトの回遊率がわかる
- 平均セッション時間
- 1回のアクセス時間
- 直帰率
- 最初の1ページのみを閲覧して離れた率
- 新規セッション率
- 新しくサイトに訪れた率
重要なのが以下の3つ
- セッション
- 直帰率
- ページ/セッション
項目
上記で説明した指標に加えてanalytics側が見やすく項目分けしてくれている。この部分。
- ユーザー
- だれが
- 集客
- どこから
- 行動
- なにをしたか
残りはおまけの便利機能。の認識の方が解りやすいと思います。
閲覧方法
上記で説明した「画面内で表示している語句」の意味が分かれば大体解りやすくなる。あとは画面ポチポチで大体解るとは思う。しかしanalyticsは見やすくする閲覧方法も用意してくれているのでその解説をする。
指標の比較
ユーザー、概要ページを開く -> サマリー -> グラフ内の[指標を選択] ページビュー
指標を選択して
こうなる
「セッション数に比べてページビューが少ない」日が解る。1セッションで複数のページビューが発生するはずだが、これは右側に縦軸の目盛りが追加された表示で解るがページビューの縦軸目盛りが200毎、セッションは左側の縦軸目盛りが100毎になっているからである。
セグメント(絞り込み)
セッション等の指標の絞り込みを言う。絞り込んだ表示を比較することも出来る。
「直帰セッションとの比較」みたいな使い方をする
直帰セッション316で直帰セッションユーザーは240なので「30分後以上で再アクセス」が76人居るみたいですね。
ディメンション(次元)
二次元や三次元に指標の集計を行う機能(ややこしい)
指標以外の値、検索キーワードや閲覧URL、ブラウザの事を言う
「検索で使用されていたキーワード別のセッション」みたいな使い方をする。
ユーザー -> テクノロジー -> ブラウザとOS
(プライマリディメンション: ブラウザ と出る部分がディメンション)
セカンダリディメンション(ディメンションを2つ並べる)の表示
ブラウザ & ブラウザのバージョン を並べて表示出来る
Chromeのバージョン細かいですね。
本当は重要なコンバーション
上記で説明した値からコンバーション(目標)を設定して改善していく事が重要になる(本来は)
だが、目標の設定をして改善していく私の経験値が足りていないので説明仕切れないので割愛。各位ググってやっていきましょう。
以下便利機能
マイレポート
確認したいレポートを一括で確認出来るように設定できる。指標やらディメンションやらを毎回見に行くのは面倒なので1画面で見られるように設定することや、メールでレポートを受け取る事も出来ます。
こんな感じ。
ショートカット
絞り込み等の設定したレポートを後からまた見る事が出来る
インテリジェンスイベント
アクセスの急変動を通知してくれる
イベントトラッキング
特定リンクのクリック回数の計測ができる
サイト改善のために何をすべきか
ここまでがanalyticsの機能紹介です(つまり前置き)。
ここからは「サイト改善をするために何をすれば良いのか」の部分を書いていきます。正解なんて無いんだけどね。「データを根拠にした考え方」を武器にするのは悪くは無いと思う。
ググり方は前置きで紹介した単語でググれば良いと思う。
最初に結論
直帰率、ページ/セッションの改善がサイトの質を上げる効果が高い
直帰率
通常のサイトのサンプルを表示。あくまで目安。
- SEOでアクセスを集めるサイト
- 45%~55%
- 広告でアクセスを集めるサイト
- 55%~65%
となる事が多いようだ。この数値になりえる余力があるのに、この直帰率より高い数値だと改善する余地があると考えられる。
広告だと検索に比べると直帰率が高くなる。目的としている情報を見ようと来る人と単発で広告クリックして来る人の違いから来ていると考えられると思う。
第一印象が悪いと直帰率が高くなるので「別のページも見たい」気持ちにならせるのにはどうするのかを考えて実行してみる。
個人開発で作成するサイトで、このタイプに当てはまりづらいとは思うが、比較するだけでも理解が早くなる。
ページ/セッション
こちらも通常のサイトのあくまで目安。
- 3以下だと改善が必要(一概にはいえない)
サイト内の導線が分かりづらかったりで他のページを見てくれていない状況と考えられる。
リピーター重要説
上記2点がanalyticsを使ってのサイトを改善するための基本方針になる
(ちなみにタイトルにある本題は終了しました)。
他にも参考書籍には「リピーター」を獲得する事が重要だと書かれていたのでそちらも紹介。疲れたのでメモ書きをつらつらと。
マーケティングでは以下の法則がある
1:5の法則
- 新規顧客に販売するのは既存顧客の5倍のコスト
5:25の法則
- 顧客離れを5%改善すれば利益が25%以上改善する
アクセスが減ってきている場合 -> リピーターが減ってきている?
リピーターを獲得するには網羅性、継続性が重要
- 網羅性
- あのサイトを見れば〇〇は確実に分かる
- 継続性
- 定期的に新しい情報がアップされる
もしくは、待っているだけではなくこちらから行く方法もある
「リストを獲得しアプローチし続ける」
アプローチするためには何をするか
- メールマガジンの発行
- Twitterアカウントの活用
- イベントに赴く
役立つ情報を志して質と量を増やすことでよりよいサイトに。
まとめ
以上です。analyticsのサンプルとしてスクショを上げたpodcast yatteiki.fm やってるので是非アクセスして見て下さい。
yatteiki.fmを例にすると、あまりリピーターを獲得する手法は取れてないかなと考えますが、podcastアプリはiosにプリインストールされていて、購読さえしてもらえれば更新通知がiosに届くのでリピーターの獲得は容易です。購読してもらったユーザーのログを取得出来ていないのでログ取得する手を打つ必要はありますが。
analyticsのデータの面で見ると、滞在時間は長くて回遊率が低いです。サイトの性質上音声を聞くページがメインなので、podcastの音声(1時間弱あります)を再生して聞き終わったらセッションが切り替わるので、回遊率が低いのはしょうがなく、別に気にしてはいません。1時間弱聞き続けて別のページも見させようとするのも無理がありそう。敷いて言うなれば滞在時間(通常のサイトにあたる直帰率)を長くするにはどうするか、を考えるぐらいでしょうか。音声なので「この時間からこの話が始まります」とかの表示とか。割と面倒だな。あとは表示時間やエラーを極限まで無くすとか。
ちなみにanalyticsでjsエラーの集計も取れます。調べて試してみて下さい。
それでは各位、やっていきましょう。
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